木造軸組住宅の上棟
最近、内陸部では30度を超える日もあり、
都心でも28度、29度と真夏日に迫る暑さです!
屋外の作業や運動は、
こまめな水分補給が欠かせません。
昼前後に外回りなどの予定がある方は、
汗拭き用のハンカチなどをお忘れなく!
今回は木造軸組住宅の上棟の流れを
ご説明させていただこうかと思います。
上棟、それは木造軸組住宅において最大の
イベントと言っても過言ではない作業です!
上棟とは、
出来上がった家の土台の上に柱を立てていき、
次に柱と柱を梁(はり)でつないで、
最終的には屋根で最も高い部分の部材である
棟木(むなぎ)を取りつけるという作業です!
棟上げ(むねあげ)や建前(たてまえ)
なんて呼び方をしたりもします。
木造住宅で最も大掛かりな作業になり、
この作業で家の骨格、
形がはっきりとわかる瞬間ですから、
まさに記念とも言える作業でしょう。
ちなみに屋根の部分は、
最も高い位置に棟木、梁、
梁と直交する位置(垂直)にある
桁で構成されています。
大工さんや石工さんの親方を
棟梁と呼びますが、(頭領ではありません)
建物において棟(ムネ)と梁(ハリ)が
重要な構造である例えから来ています。
家の建前を行う際にまず行うこと、
それは土台に柱を立てていく作業になります。
基礎に土台がつくとこんな感じになります。
土台と基礎の間にはパッキンを入れます。
土台からの湿気が基礎へ浸透するのを防ぎ、
建物の耐久性を向上させる効果があります。
さらに、ネズミが土台と基礎の間から
入り込むのを防ぐ役割の防鼠材を取り付けます。
柱には凸状の部分があり、
土台には凹状の部分がそれぞれあります。
これを利用して土台に柱を立てます。
柱が倒れないようにしっかりと
土台の穴に柱を押し込んでいきます。
ぎゅう~っと押し込んでいきます!
上記の写真のように家の土台に
次々に柱を立てていきます。
この作業は、柱を土台の穴に
差し込んでいくだけですから
すぐに完了します。
家の柱がほぼ全て立ち、これで
建前の第一段階は無事に完了になります!
柱が立てられたら本格的に建前の開始です!
次はいよいよ2階の床を組み立てる作業です。
まずは家の外周部分の骨組みを
クレーンなどを使って完成させていきます。
家の外周部分(家の胴回り)の柱の上を
ぐる~っと周っている構造材のことを
胴差し(どうさし)と言い、
まずはこれを取りつけていきます。
胴差し(どうさし)がある程度、
家の外周に取り付けられてくると
今度は家の床を支える為の構造材である
床梁(ゆかばり)を取りつける作業が行われます。
とうとう床となる構造材が
全て取りつけられました!
下側には落下防止の網を張っておきます。
胴差しや床梁には耐震性を高める為に羽子板
ボルトと呼ばれる接合金物を取りつけます。
また、1階部分には仮筋交いを設置しておき、
次の工程に進む前に垂直を確認し、
傾きを直し、調整しておきます。
2階、3階部分も柱を立て、
胴差、床梁と1階と同様の作業をし・・・
最後に、棟木を取り付け、
建前は終了となります!
この後、屋根や床板等を付けていくのですが、
それはまた次の機会に
ご紹介させていただこうと思います!