木造住宅の工法について?
今回は一戸建住宅の「工法」についてです。
一見同じように見える建物でも、工法はさまざま。いくつか種類がありますが、それぞれ特徴がありますのでそれぞれの特徴を簡単にご説明させて頂きます。
木造住宅の工法には木造軸組み工法(在来工法)とツーバイフォー工法があり、木造住宅の8割ほどが軸組み工法(在来工法)で、2割がツーバイフォー工法です。
在来工法が線で家を組み立てるイメージなのに対して、ツーバイフォー工法は面で家を組み立てていくイメージとなります。
【木造軸組工法のメリットは?】
- 伝統的な工法なので木造住宅を手がける建設会社のほとんどが対応できるため業者の選択肢が多い。
- ほとんどの建設会社ではこの工法のために部材類を豊富にそろえている。
- 近年では耐震性向上のために壁量を増やす傾向があるが、開口幅(出入り口の幅)が大きく取れることは変わらない。
- 一部を除いて将来の変更や改造が比較的容易にできる。
- 法規問題が解決しさえすれば将来においての増築も可能。
- 木の良さを表現するための真壁造り(柱・梁現し)ができる。
- 真壁造りにすることにより、木が持っている調湿効果を期待することができる。
【木造軸組工法のデメリットは?】
- ツーバイーフォー工法などに比べると見積価格で大工の手間料が大きくなる。
- 適切な金物の使用による施工が為されれば耐震性能においてもツーバイフォー工法と比べても遜色はないが、揺れの大きさでは依然劣っている。
- ツーバイフォー工法に比べて工期がかなり長くなる。
- ツーバイフォー工法のようにシステム化されていないので、出来上がりの善し悪しが実際の施行にあたる大工の技術に大きく左右され品質にばらつきが出る。
【ツーバイフォー工法のメリットは?】
- 枠組壁工法なので耐震性が優れている。
- 工法がマニュアル化されていて、パネルを立て込む方式なので工事期間が短く完成は早い。
- 気密性が極めて高い。
- 部材相互の密接度が高く、それが防火性と断熱性を高めている。
- 内部の空調管理が容易で省エネに優れている。
- 高度にシステム化・マニュアル化されている技術なので現場の大工さんに高度な技術が不要で品質が均一でムラが無い。
【ツーバイフォー工法のデメリットは?】
- 耐震性が壁によって確保されているため、将来的な壁の撤去や貫通などはできず間取りの変更が困難。
- 木を露出したデザインを施したくてもパネルで面が構成されているので困難。
- 同じ理由で木による調湿が期待できない。
- 従来工法に比べて施行できる建設会社の数が少ない。特に小規模の工務店では対応できない事が多い。
- 高温度の環境では気密性が高いので湿気が抜けず腐食の可能性がある。
この様にどちらもメリットとデメリットはございますが、弊社の木造住宅は在来工法となりますので、ご参考にして頂ければ幸いです。