建物の構造と耐震性
ホームページをご覧いただきありがとうございます。
今回は木造や鉄筋コンクリート造といった構造とそれぞれの耐震性能についてまとめました。
主要構造
建物の構造には
・木造
・軽量鉄骨造
・重量鉄骨造
・鉄筋コンクリート造(RC造)
・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
の5種類があります。
外観を見ただけでは判別できませんが性能や価格はそれぞれで大きく異なります。
木造
木造の建物は主要構造部が木材で構成されたものです。
必ずしも全てが木材でできているというわけではなく建物を支える土台となる基礎と呼ばれる部分にはコンクリートなども使用されています。
メリット
〇他の構造よりも建築コストが低く、販売価格・賃料が比較的低い。
〇手入れ次第では長年使える。
デメリット
〇防音性が低い。
〇耐震性が低い。
〇耐火性が低い。
軽量鉄骨造
軽量鉄骨造は主に戸建(一般的な住宅)や店舗で採用される構造です。
木造建築の木材の部分が鉄になったとイメージしていただければ問題ありません。
メリット
〇木造に比べて防音性が高い。
〇木造に比べて耐震性が高い。
デメリット
〇木造に比べて建築コストが高くなるが性能が格段に上がるわけではない。
〇耐火性が低い。
重量鉄骨造
重量鉄骨造は主に高層マンションや商業ビルなどで採用される構造です。
メリット
〇高層の建物を建築するには比較的建築コストが低い。
〇柱が太くないためスペース(室内)を広く確保しやすい。
デメリット
〇耐火性が低い。
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造は鉄筋にコンクリートを流し込んで固めたものが主要構造部に使用されています。
メリット
〇鉄の耐火性の低さとコンクリートの引っ張られる力に弱い点を相互に補っている。
〇耐震性が高い。
〇防音性が高い。
デメリット
〇建築コストが高く、販売価格・賃料が比較的高い。
鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄骨鉄筋コンクリート造は鉄筋コンクリートの内側に鉄骨があるものを主要構造部に使用している構造になります。
メリット
〇鉄骨コンクリート造に比べて耐久性が高い。
〇耐震性が高い。
〇防音性が高い。
デメリット
〇建築コストが高く、販売価格・賃料が比較的高い。
5種類の構造の比較
建物の構造は5種類ですが極端に木造の耐震性が低かったり、鉄筋コンクリート造が防音性が優れているとは言い切れません。
2000年以降の木造建築は従来よりもさらに建築基準が厳しくなったため、耐震性が高い建物が増えてきています。
また、収納の位置が居室の壁側にある場合、隣の部屋も同じような間取りのことも多いですので空間ができて音が漏れにくくなります。
逆にバルコニー側に収納がある間取りの場合、鉄筋コンクリート造でも隣の音が気になることもあります。
ですので構造の性能はあくまで絶対的なものではないと認識しておくことが大切です。
耐震性能
日本は地震大国と呼ばれるほど地震が多く発生します。
大地震が発生すると建物が倒壊してしまうこともあります。
日本ではこれまでに建築基準法が改定されるなどして建物の耐震性能の最低基準が高くなってまいりました。
最も有名な転換期は昭和56(1981)年6月1日であり、
この日以前が旧耐震、以降が新耐震と呼ばれております。
ここで注意したいのが昭和56年6月1日から新しい建築基準法が施行されたので昭和56年7月に完成した建物が該当するわけではありません。
この日以降に建築確認がされた(建築を開始する)物件が新耐震基準に該当するものとなります。
倒壊しないための構造
耐震構造
耐震構造は揺れに耐えて倒壊を防ぐ構造です。
上記で説明させていただいた新耐震基準に該当する建物でありほとんどの建物が当てはまります。
地震の揺れに対しては上層階になるほど大きくなります。
制震構造
制震構造は揺れを吸収して倒壊を防ぐ構造です。
建物内にダンパー(制震部材)という地震エネルギーを吸収するものが組み込まれています。
揺れを抑えることで、耐震構造に比べて建物へのダメージを軽減することができます。
また、制震構造は高層の建物になるほどその性能を発揮します。
免震構造
免震構造は揺れを建物に伝えないことで倒壊を防ぐ構造です。
3種類ある構造の中で最も性能が高く、グレードの高い建物に採用されることの多い構造です。
建物と地盤の間にゴムと鋼板をミルフィーユ状に重ねた積層ゴムを入れることで揺れを直接建物に伝わりにくくしています。
まとめ
持家でも賃貸でも生活していれば避けられない地震。
金銭面はもちろん大切ですが自分の身を守るためにも建物の構造にこだわって物件を選ぶことも大切です。
住まい探しの際は簡単に決めてしまわず、総合的に考えて選ぶようにしましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは今回はこのあたりで。