120年変わらなかった民法がついに改正!
こんにちは!
本日は民法の改正について!!
明治から約120年変わらなかった民法がついに来年の4月に改正されるのです!
今回はそんな民法の改正についてご紹介いたします♪
いままでの民法(令和2年3月31日まで)
現行の民法では売買契約の物件(目的物)に隠れた瑕疵があった場合↴
民法570条
売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第566条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。 民法566条 1 売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的 である場合において買主がこれを知らず、かつ、そのために契約した 目的を達成することができないときは、買主は契約の解除をすること ができる。この場合において契約の解除をすることができないときは、損害賠償 の請求のみをすることができる。 |
条文だと少し難しい文章で意味が分かりにくいですが簡単にまとめると
分譲住宅やマンションなどの特定物の売買においては、その目的物について欠陥があった場合でも
その物を売り、引き渡せば足りることになっています。
すなわち、その目的物を引き渡した時点で、売買契約上の債務は履行したことになり、
引渡し後に欠陥が見つかってしまっても債務不履行とはならないという考え方をしています。
例えば・・・
売買契約の目的物(中古戸建て)にシロアリがいたなどの隠れた瑕疵(欠陥)が見つかった場合でも
契約上の債務は履行済みなため債務不履行となならず、修補請求などの履行追完を求めることが出来ないのです。
しかし、それでは買主の保護にかけてしまうため「隠れた」瑕疵がある場合に
買主の損害賠償請求権や契約の解除請求権を認めているのが現行の民法となっています。
これからの民法(令和2年4月1日~)
新たに改正された民法では、「瑕疵担保責任」に代わって新たに以下の2つが新設されました。
改正562条【契約不適合物に対する買主の追完請求権】
1.引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約内容に適合しないものであるとき は、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引き渡し又は不足分の引き渡しによる 履行の追完請求をすることが出来る。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するもの でないときは買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。 2.前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定 による履行の追完請求をすることが出来ない。
改正563条【買主の代金減額請求権】 1.売買の目的である権利の一部が他人に属することにより、売主がこれを買主に移転するこ とが出来ないときは、買主は、その不足する部分の割合に応じて代金の減額請求をするこ とが出来る。 2.前項の場合において、残存する部分のみであれば買主がこれを買受けなかったときは、善 意の買主は、契約の解除をすることが出来る。 3.代金減額請求又は契約解除は、善意の買主が損害賠償請求をすることを妨げない。 |
現行法では ”隠れた瑕疵” に限定されていましたが、改正法では「追完請求」が認められることになったのです。
引渡し後に見つかった欠陥は、債務の履行として契約の内容に適合しているか否かが問題とされ
契約内容に適合しない場合は債務不履行となり、買主は新たに修補等の履行の追完を求めることが
できるようになったのです。
また、履行の追完がない場合には「代金の減額請求」が出来るのです!
解除に関しても履行がない場合には催告をしたうえででき、また、損害賠償請求も出来ます。
まとめ
改正により、買主は追完請求や損害賠償請求・契約の解除・代金の減額請求など
いままでの民法ではカバーできていなかった部分がカバーされ、いろいろな選択が
できるようになりました。
今後は、売買契約をする上で、様々な特約が出てくることとなりそうなので
売主・買主の両者ともに、契約書類の記載事項の見直しが必須となると思います。
インスペクションなどの仕組みを有効活用も必要になってきますので
ぜひイーストリーフへお気軽にご来店ください♪
長くなってしまいましたが、また次回に~!